財布を長持ちさせるには?正しいお手入れ方法を紹介
革製品の財布は、適切なお手入れを怠ると傷みが進行し、見た目も損なわれてしまいます。一方で、正しいメンテナンス方法を実践すれば、長年にわたり革財布の美しさを保つことができます。
革財布の魅力は、使えば使うほど味が出る経年変化です。メンテナンスを欠かさずに行うことで、艶やかな質感が保たれ、革財布ならではの風合いを楽しめるのでしょう。
本記事では、革財布のお手入れに必要な道具や手順、お手入れのタイミングを詳しくご紹介します。
適切なケアを心がければ、革財布は長く付き合える愛着のある逸品となるはずです。正しいお手入れで、大切な革財布を末永く愛用してください。
目次
革財布のお手入れの重要性
革財布は日々の使用で汚れやキズが付きやすく、適切なお手入れが欠かせません。お手入れを怠ると以下のようなデメリットがあります。
- 汚れやキズが目立ってきれいな外観が損なわれる
- 乾燥が進み、ひび割れなどの劣化が生じる
このほか、風水では「状態の悪い財布を使い続けると金運が下がる」とも言われています。
一方、こまめにお手入れをすると以下のようなメリットがあります。
- 経年変化によって使うたびに美しく育っていく
- 美しい光沢が長く保たれる
- しなやかな質感が維持される
- 長く使える寿命が延びる
適切なお手入れで、愛用している革財布を末永く大切に使いましょう。
革財布のお手入れに必要な道具
革財布を適切にお手入れするには、以下の道具を準備する必要があります。
- 革用ブラシ:表面の汚れを落とすためにブラッシングに使用します。革用ブラシは革製品のお手入れに欠かせない大切な道具です。
- 柔らかい布やクロス:革財布にクリームを塗ったり、余分なクリームを拭き取ったりするために使用します。革製品専用のポリッシングクロスを使うと良いでしょう。
- 革用クリーム:革の乾燥を防ぎ、しなやかさを保つために革に潤いを与えます。革の種類によって適したクリームは異なりますので、お財布にあったものを使うようにしましょう。
これらの道具を揃えておけば、正しいお手入れ方法できれいな状態の革財布を長く維持できるでしょう。それぞれの道具について、さらに詳しく解説します。
革用ブラシ
革財布のお手入れに欠かせないのが革用ブラシです。このブラシはシボや革の凸凹に入り込んだ汚れをしっかりと落とすことができます。
ブラシの種類はいくつかあるので、使用目的に合わせて選びましょう。例えば、革用ブラシには以下のような特徴があります。
- 硬めのブラシ:革の表面の頑固な汚れを落とす
- 柔らかめのブラシ:デリケートな革製品の手入れに
革の種類や状態に合わせて、適したブラシを使い分けてください。ブラッシングで表面の汚れをきれいに落としてから、クリームなどでお手入れを行うことで、革財布を長く美しい状態で使い続けられます。
柔らかい布やクロス
革製品のお手入れには柔らかい布やポリッシングクロスが欠かせません。
ポリッシングクロスとは、クリーナーやクリームの塗布、汚れ落とし、磨きなどのお手入れに使う布のことです。目の細かい布を使うことで、革をキズつけずに表面のホコリや汚れを絡め取ることができます。
使い続けると汚れが革に移る恐れがあるため、ポリッシングクロスは定期的に手洗いまたは買い替えが必要です。「磨き用」「汚れ落とし用」など、用途や革の色で使い分けると良いでしょう。
革用クリーム
革財布のお手入れに欠かせないのが「革用クリーム」です。
革用クリームは、革の水分を補給し、しっとりとした質感を保ちます。キズの補修にも使うことができ、無色や色付きクリーム、ワックス入りクリームなどの種類があります。塗布する際は、適量を布に含ませ、丁寧に革全体に行き渡らせましょう。
革製品のお手入れ方法については下記の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
『プロに聞く!革のバッグのお手入れ方法|手順や注意点・必要なグッズ』
バッグラボでは、革財布のお手入れに最適なグッズの販売も行っています。革用クリーム、クロス、革用ブラシがセットになったお手入れグッズも取り揃えておりますので、ぜひご活用ください。グッズの詳細は以下のページからご確認いただけます。
お手入れ用品 | MORITA&Co. ONLINE STORE
革財布のお手入れ方法ステップ
革財布のお手入れ方法は以下の3ステップからなります。
- 馬毛ブラシを使って表面のホコリを優しく払い落とします。
- 次に革用のクリームを適量取り、革財布に塗布していきます。こすりすぎには注意しましょう。
- 最後に専用のクロスなどで乾拭きをすれば仕上がりです。
それぞれの構成を詳しく見ていきましょう。
ブラッシングで表面の汚れを落とす
財布の表面の汚れを落とす際は、馬毛ブラシがおすすめです。馬毛ブラシは、財布の表面の目に見えないホコリなどの汚れを落とすのに適しています。ブラッシングの手順は以下の通りです。
- 財布の表面に付着したゴミや汚れを馬毛ブラシで優しく撫でるようにブラッシングします。
- フラップ(フタの部分)などの折り曲がり部分、ステッチ(縫い目の部分)は特に汚れが溜まりやすいので、念入りにブラッシングしましょう。
ブラッシングの際は、過度に力を入れすぎないよう気をつけましょう。強く擦りすぎると表面にキズがつく可能性があります。
また、革の種類によってはブラッシングの頻度を控えめにする必要があります。素材に合わせて適切なタイミングでブラッシングを行いましょう。
革用クリームを塗布する
革財布のお手入れでは、革用クリームを塗布することが大切です。
まずは革用クリームを少量クロスに取り、財布の表面に薄くのばします。隙間にもしっかりと行き渡るよう入念にクリームを塗り込みましょう。なお、縫い目にクリームが入ると拭き取るのが大変なので、縫い目には入らないように気をつけてください。
クリーム塗布後は、表面の余分なクリームを柔らかい布で拭き取りましょう。
クリーム塗布のメリットとしては、革の柔軟性を保つ、革が乾燥するのを防ぐ、といったものが挙げられます。また、クリームを塗ることで表面の細かい擦れキズが目立たなくなることもあります。
このようにクリーム塗布は、革財布を長持ちさせる上で欠かせない作業です。
乾拭きする
革用クリームを塗布したあとは、柔らかい布やクロスで丁寧に乾拭きします。この作業は、余分な革用クリームを拭き取り、艶を出す上で重要な工程です。
乾拭きの際の注意点は以下の通りです。
- 柔らかい布やクロスを使う
- 革の表面を優しく拭く
- ムラや汚れが残らないよう、隅々までよく拭く
乾拭き後は清潔な状態で保管しましょう。
お手入れのタイミングと頻度
革財布を大切に長く使い続けるためには、適切な頻度でのお手入れが欠かせません。
本項目では、お手入れのタイミングと頻度について解説していきます。
目安は季節の変わり目に1回
お財布は毎日使用するものなので、使用しているうちに手の皮脂がお財布の革に染み込んでいくとも言われています。毎日手で触っていれば革財布のメンテナンスは必要がないという考え方もあるでしょう。しかし、定期的に正しいお手入れをすることで、革財布をよりきれいに、より長く使い続けることができます。
革財布のお手入れにおいて、クリームを塗る頻度は季節の変わり目に1回程度が目安とされています。
使っている中で、革の乾燥が気になる際はお手入れの回数を増やす必要がありますが、あまり頻繁に塗りすぎると逆効果になる可能性もあるため注意してください。クリームを塗りすぎると革に曇りが生じたり、マットな質感になったり、カビの原因になることもあるためです。
一度に多量のクリームを塗ってしまうと革に浸透しにくくなり、単に表面を覆うだけの状態になってしまうため、適量は指の先端に少し乗せる程度で十分です。2、3回に分けて薄くのばしていきましょう。
バッグラボの財布修理・お手入れの事例
本項目では、バッグラボで実際に修理・お手入れした財布の事例をご紹介します。
革製財布の全体補色の事例
Before
After
修理価格:13,200円(税込)
革製お財布の色が落ちてしまっていた事例です。全体的な色落ちが進んでおり、特にカードポケット部分は色が落ちて白っぽくなっていました。事例写真には写っていませんが、外側も全体補色して新品のような輝きを取り戻すことができました。
お気に入りのお財布を長く使い続けるためにも、是非バッグラボにご相談ください。
POTER財布のコーティング剥がれ補修の事例
Before
After
修理価格:7,700円(税込)
こちらのお財布は、表面を透明の顔料でコーティングしているお財布です。お財布にツヤを与えるコーティングですが、手指消毒用のアルコールなどが付着して剥がれてしまうことがあります。こちらの事例では、コーティングがはがれてしまった箇所に再度コーディングを行い、お財布のツヤを取り戻しています。
バッグラボの財布修理・お手入れの事例は、公式サイトからご確認ください。
財布のお手入れ・修理ならバッグラボにお任せください
バックラボは長年の経験と高度な技術力を持つ革製品のお手入れ・修理専門店です。熟練の職人が一点一点丁寧に手作業で修理を行うため、お客さまの大切な思い出が詰まった革製品を長くご愛用いただけます。
八戸三日町店 | 住所:〒039-2112青森県八戸市三日町14-1ニューバッグモリタ 店内電話番号:0178-38-0565 営業時間:10:30〜19:00 |
イオンモール幕張新都心店 | 住所:〒261-8535千葉県千葉市美浜区豊砂1-1イオンモール幕張新都心グランドモール2FスタディオS 店内電話番号:043-441-8765 営業時間:10:00~18:30 |
今回ご紹介したように、革財布のお手入れは適切な頻度と正しい方法で行うことが大切です。バックラボでは、革の素材や状態に合わせた最適なお手入れ方法をご提案いたします。万が一の汚れやキズについても職人の技術で修理・補色を施し、財布を生き返らせることができますので、まずはご相談ください。
まとめ
財布を長持ちさせるには、適切な頻度でのお手入れが何より重要です。定期的なブラッシングと、クリームを使った潤い補給が基本となります。
ブラッシングは季節の変わり目に1回を目安に行いましょう。汚れを落とすだけでなく、経年変化を正しく促す効果もあります。
クリームは財布内部の油分が減少して乾燥が進むのを防ぎ、しなやかな質感を保ちます。適切なお手入れで、大切な財布を長く美しい状態で愛用することができます。汚れが落ちない場合やキズがついてしまった時は、バックラボにご相談ください。お客さまの大切な革製品を長くご愛用いただけるよう、真心を込めてお手入れ・修理に取り組んでおります。メールでのお見積もりは以下のフォームからご利用いただけます。