バッグのナスカン修理は自分でできる?必要な道具や手順を解説
お気に入りのバッグを使い続けていると、ファスナーが壊れたり、持ち手が取れたり、金具が外れたりといったトラブルが起こることがありますよね。愛着のあるバッグだからこそ、できるだけ長く愛用したいものです。
そこで本記事では、バッグの修理の中でも、「ナスカン」の修理について焦点を当てて解説していきます。自分でバッグのナスカンを修理するメリット・デメリットも併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ナスカンってどんな金具?
ナスカンとは、バッグの持ち手やストラップ部分に使われる金具で、バッグの使い心地を左右する大切なパーツです。D型や楕円形のような形をしていて、先端にバネ式の開閉口がついています。 この部分を操作することで、ショルダーストラップの取り外しが簡単に行えます。
しかし、ナスカンはバッグの開閉や持ち運び時に負荷がかかりやすいため、壊れやすいパーツでもあります。修理方法としては、専門業者に依頼する方法と自分で直す方法の2つがありますので、以下でご紹介します。
バッグのナスカンを自分で修理する方法
愛着のあるバッグのナスカンが壊れてしまったときでも、道具を用意すれば自分で修理できる場合があります。
本項目では、自分でナスカン修理を行う際の手順と必要な道具について見ていきましょう。
必要な道具
バッグのナスカンを自分で修理する際には、いくつかの基本的な道具が必要です。修理箇所やナスカンのタイプによって必要なものは異なりますが、以下の道具を準備すると便利です。
- ペンチ
金具の取り外しや調整に使用します。
- ニッパー
金具の切断などに役立ちます。
- ピンセット
小さな部品を扱う際に便利です。
- ドライバー
ナスカンを固定しているネジの取り外しや取り付けに使用します。
- 新しいナスカン
交換用の新しいナスカンを用意します。
- 作業用マット
テーブルの傷防止や小さな部品の紛失防止のために用意しましょう。新聞紙や雑誌でも代用可能です。
作業場所を明るく保つことで、細かい作業の効率が上がり、ミスを防げます。
また、付け根(根革)についている方の金具が壊れた場合は、付け根(根革)を外して縫い直しを行わなければならない可能性もあるでしょう。
修理の手順
バッグのナスカン修理は、以下のような手順で行うことができます。
- 新しいナスカンを用意する
壊れたものと全く同じサイズ・形状である必要はありませんが、バッグのサイズやデザインに合ったものを選ぶことが大切です。
- ペンチやドライバーを使って壊れたナスカンを取り外す
工具を使ってナスカンを固定しているカシメやピンを外します。
バッグによっては、ナスカンが縫い付けられている場合もあります。その場合は丁寧に縫い目を解きましょう。
- 新しいナスカンを合わせてサイズを確認する
バッグの紐を通して、新しいナスカンのサイズや機能性を確認しましょう。問題なければ、取り付けに進みます。
- 新しいナスカンを取り付ける
外した時の手順に沿って、カシメやピンを固定し、新しいナスカンを取り付けます。取り外し作業によって革に傷がついてしまった場合は、レザークリームや補色クリームを塗ることで目立たなくなります。
ナスカンの修理は一見難しそうに見えますが、手順を追って進めれば自分で行うことも可能です。上記の手順を参考にしつつ、丁寧に作業を進めてみてください。バッグの使用において重要なパーツですので、取り付け後はしっかり固定されているか最終確認を行いましょう。
自分でナスカン修理をするメリット

上記で紹介したように、必要な道具をそろえて適したステップを踏めば、自分でナスカン修理をすることも可能です。
そこで本項目では、自分でナスカン修理をするメリットについてご紹介します。
- コスト削減になる
- オリジナリティを追求できる
以上のメリットについて詳しく見ていきましょう。
コスト削減になる
バッグのナスカン修理を自分で行う最大のメリットは、修理費用を抑えられることです。専門業者に修理を依頼すると、部品代に加えて技術料や工賃などが発生します。
一方で、自分でナスカン修理を行う場合は、必要な道具をそろえれば、あとは交換用のナスカン代だけで済むでしょう。交換用のナスカンは、100円ショップや手芸店、インターネットなどで数百円で購入できます。
オリジナリティを追求できる
ナスカンにはさまざまなカラーやデザインがあり、バッグのアクセントとなる重要なパーツです。修理でナスカンを交換する際は、壊れたものと同じデザインを選ぶのも良いですが、あえて違うデザインや素材のナスカンに変えるのもおすすめです。
たとえば、金属製からプラスチック製に変えたり、アンティーク風のデザインを取り入れてみるのも一案です。また、バッグの色に合わせてナスカンを同系色で統一したり、あえて反対色でアクセントにするのも素敵なアイデアです。
ナスカンを変えるだけで、バッグ全体の雰囲気が大きく変わり、オリジナルのデザインを楽しむことができます。ぜひ、自分だけのカスタムバッグ作りにチャレンジしてみてください。
自分でナスカン修理をするデメリット
上記では自分でナスカン修理をするメリットについて紹介しました。しかし、自分で修理する場合にはいくつかのデメリットがあることも理解しておきましょう。
- 失敗のリスクがある
- 道具やパーツがそろわないこともある
- 耐久性が保証されない可能性がある
本項目では、以上のデメリットについても紹介していきます。
失敗のリスクがある
ナスカンが激しく破損している場合や、修理が難しいと感じる場合は、無理に自分で修理するのではなく、専門業者への依頼を検討しましょう。不適切な修理はバッグのバランスや機能を損なう可能性があります。ナスカンの種類や取り付け方法が適切でないと、ショルダーストラップの取り外しがスムーズにいかなくなることもあります。
また、自分で修理してコストを抑えるメリットもありますが、万が一失敗した場合、最終的には修理業者に依頼し直すことになるケースも少なくありません。確実な仕上がりを求めるなら、修理業者に依頼するのが安心です。
道具やパーツがそろわないこともある
ナスカン修理に必要な道具やパーツは、手芸店やインターネットで購入が可能です。しかし、地域によっては手芸店や革製品修理の専門店が少なく、欲しいものが手に入らない場合もあります。また、ネット購入では実物を確認できないため、届いた商品がイメージと違うことも少なくありません。
必要な道具やパーツを一からそろえること自体に手間がかかると、修理に踏み切りづらい場合もあるでしょう。こうした理由で、修理に取り掛かる前の準備段階がハードルになることも考えられます。
耐久性が保証されない可能性がある
ナスカンを自分で修理する場合、修理後の耐久性が保証されないことがあります。専門知識がないまま進めてしまうと、ナスカンやバッグの素材に合わない工具や材料を使用してしまい、かえって強度が落ちてしまうリスクもあります。結果として、ナスカンが外れやすくなったり、バッグの生地を傷つけてしまったりする恐れもあるでしょう。
このように、ナスカンの修理にはいくつかのハードルが伴います。修理に不安がある方や、大切なバッグを長く使い続けたい方には、プロの修理業者に依頼するのが安心です。
ナスカン修理はプロへの依頼がおすすめ
プロの修理業者に依頼するメリットとしては以下の3点が挙げられます。
- 仕上がりの品質が高い
- 修理後の耐久性が向上する
- 時間と手間の節約になる
以上のメリットについて詳しく見ていきましょう。
仕上がりの品質が高い
プロの修理業者は豊富な経験と専門知識を持っているため、ナスカンを美しく取り付け、元の状態に近い仕上がりを期待できます。
修理にはバッグの素材に合ったナスカンの選定や、適切な取り付け方法が求められますが、プロであれば細部までこだわりながら修理を行うため、見た目も美しく耐久性も高いものになるでしょう。
また、プロは専用の工具と技術で修理を行うため、個人で修理する場合と比べて、仕上がりも安定し、耐久性も高まります。
修理後の耐久性が向上する
プロの修理業者に依頼すると、豊富な知識と経験を活かして、バッグに最適な修理方法と耐久性の高いパーツを選んでくれるため、修理後も長く愛用できるバッグになります。
プロの修理業者は、バッグの素材や使用用途に合わせて適切なナスカンを選び、最適な取り付け方法で修理を行うため、耐久性が高まり、安心して使い続けることができるでしょう。
修理経験の少ない方が自己修理を行う場合、パーツや修理方法の選択が難しく、ナスカンが外れやすくなったり、バッグ本体にダメージが及んでしまう可能性もあります。プロに修理を依頼することで、こうしたリスクを避け、バッグの使用感や品質を長期間維持できるのも大きなメリットです。
時間と手間の節約になる
バッグのナスカンを自分で修理しようとすると、簡単そうに見えても実際には多くの手間や時間がかかることがあります。たとえば、必要な道具をそろえるためにホームセンターや手芸店をいくつも周る必要があるかもしれませんし、バッグに合ったナスカンを探すのも簡単ではありません。インターネットで探す場合でも、多くのサイトを比較し、サイズや色、素材を確認する必要があるでしょう。
さらに、実際の修理作業にも時間がかかります。特に初めて修理に挑戦する方の場合、手順を調べながら進めるため、予想以上に時間を費やすことも少なくありません。
その点、プロに依頼すれば、こうした時間や手間を大幅に節約できます。プロは経験と知識を元に必要な道具とパーツを迅速に用意し、効率よく修理してくれます。忙しい方や、時間を有効に使いたい方にとっては、プロへの依頼が賢明な選択となるでしょう。
自分で修理が難しい場合はバッグラボにお任せください

お気に入りのバッグのナスカン修理に挑戦してみたいけれど、難しそうと感じたら、プロの修理業者に依頼するのがおすすめです。数多くのバッグ修理を手掛けてきた実績豊富なバッグラボなら、安心して大切なバッグを預けることができます。
八戸三日町店 | 住所:〒039-2112青森県八戸市三日町14-1ニューバッグモリタ店内電話番号:0178-38-0565営業時間:10:30~19:00 |
イオンモール幕張新都心店 | 住所:〒261-8535千葉県千葉市美浜区豊砂1-1イオンモール幕張新都心グランドモール2FスタディオS店内電話番号:043-441-8765営業時間:10:00~18:30 |
ナスカン修理のほかにも、内装や持ち手の交換、ほつれやファスナー交換、クリーニングなど、さまざまなバッグのお悩みに対応しております。
見積もりは無料で行っていますので、以下のフォームからお気軽にご相談ください。
バッグラボのナスカン修理の事例
最後に、数多くのバッグの修理を手掛けてきたバッグラボの修理事例を2つ紹介します。
レザーバッグのナスカン交換の事例
Before

After

修理価格:2,200円(税込)
ショルダーストラップについているフック(ナスカン)が折れてしまった事例です。ナスカンが壊れてしまうと、ショルダーバッグとして使うことができなくなってしまうため修理が必要です。壊れてしまったナスカンを取り除き、すべてのパーツを新しく交換しています。
※純正パーツでの修理ではないため、カシメのブランドロゴはなくなります
ほつれ修理の事例
Before

After

修理価格:2,695円(税込)
バッグのショルダーストラップの金具が破損し、バッグを肩にかけられなくなってしまったため、新しいナスカンに交換を行いました。
ナスカンを革で止めており、ミシンを使うと下糸が元のミシン目とずれる箇所がでるので、手縫いでの修理をしています。お客さま了解の上、レバーアミナスカンから壊れにくい鉄砲カンに交換しました。
バッグラボでは、お客さまのご要望やバッグの状態に合わせて、最適な修理方法をご提案いたします。ナスカン修理以外にも、さまざまなバッグの修理に対応していますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
バッグのナスカン修理は、必要な道具と手順さえ押さえれば、自分でも行えます。しかし、修理の失敗や仕上がりの耐久性に不安を感じる場合は、無理をせずにプロへの依頼も考慮しましょう。プロに修理を依頼するメリットとして、彼らは専門的な技術と知識を持っているため、仕上がりが美しく、耐久性の高い修理が期待できることが挙げられます。また、専門的な工具を使用し、修理にかかる時間や手間を省くことで、他のことに時間を割くことも可能です。
愛着のあるバッグを長く愛用するために、ぜひご自身の状況に応じた修理方法を選択してください。